『映画の友』の起源は、戦前の1932年(昭和7年)にまで遡ります。当初は映画世界社などから発行され、戦時中の用紙統制や情報統制による企業統合・一時中断という苦難を経験しました。しかし終戦直後の1946年(昭和21年)、飢餓と混乱の中にあった日本でいち早く復刊を果たします。荒廃した街の中で、美しい海外スターのグラビアや海外の最新情報は、人々に復興への希望と強烈な憧れを与えました。
復刊後の『映画の友』は、配給会社ユナイテッド・アーティスツの宣伝部で活躍していた淀川長治を編集長に迎えたことで爆発的な飛躍を遂げます。社名も映画之友社となり、映画館の暗闇でスクリーンを見つめる観客に向けた熱量あふれる誌面作りを展開しました。しかし、後年の映画産業の地殻変動に伴い、芳賀書店への出版権移行など複数の出版社変遷をたどりながら、誌面リニューアルや復刊の試みを重ねる激動の歴史を歩むことになります。