2026年現在、台東区浅草は国内外から訪れる観光客で連日賑わいを見せているが、中でも熱い注目を集めているのが『浅草キッド』のロケ地やゆかりの地を巡る聖地巡礼ツアーだ。雷門や浅草寺といった定番スポットのすぐ目と鼻の先に、昭和の芸人たちが駆け抜けた路地裏が今もひっそりと佇んでいる。
かつてフランス座のあったビルを目指して六区通りを歩けば、街灯には浅草ゆかりの偉人たちの写真や手形が掲げられており、往年の活気を肌で感じることができる。師匠・深見が愛したとされる居酒屋や、芸人たちが空腹を満たした老舗の洋食店など、街全体が巨大な歴史の博物館のようだ。スマホを片手に作品のシーンと現実の街並みを照らし合わせながら歩くファンの姿は、いまや浅草の日常的な風景となっている。