料理の現場において「一合」という単位は、日本古来の尺貫法に由来する容積の単位です。現代のミリリットル(ml)やシーシー(cc)に換算すると、お米一合は180ml(180cc)を指します。一般的な料理用計量カップ(1カップ=200ml)とは容量が異なるため、この違いを把握していないと水加減に狂いが生じる原因となります。
キッチンスケールで計測した場合、生米一合の重さは約150gです。液体である水は180mlで180gとなりますが、お米の粒と粒の間には微細な隙間(空気の層)が存在し、さらに米自体の比重が関係するため、180mlの体積に対して重量は約150gとなります。なお、表面の肌糠(はだぬか)があらかじめ除去されている無洗米の場合、同じ180mlのカップに隙間なく米粒が詰まるため、生米一合の重さは約158g前後とやや重くなる点に注意が必要です。
炊飯器で炊き上げた後、ご飯一合の炊き上がり重さは約330〜350gへと急増します。生米150gが約2.2倍から2.3倍に膨張する理由は、米の主成分であるデンプンの「糊化(α化)」にあります。お米が熱水に晒されることで、隙間に大量の水分(約180〜200g分の水分)を取り込み、デンプン分子の結合が緩んで柔らかくふっくらとした状態へと構造変化を遂げます。この水分吸収こそが、重量が約180g以上も増加する物理的な正体です。