台風の動向を見極める上で欠かせないのが、世界各国の気象機関が算出するアンサンブル予報モデルの比較です。現在発表されている主要3機関のデータを突き合わせると、警戒すべき共通のシナリオが浮き彫りになってきます。
まず、気象庁の最新情報によると、台風19号は中心気圧を急激に低下させながら北西へ進行中。日本の南方海上にある高水温域を通過することでエネルギーを蓄え、勢力をほぼ落とさずに日本近海へ到達するルートを描いています。
一方、アメリカ海軍が運用する米軍JTWC(合同台風警報センター)の進路予想図でも、気象庁とほぼ軌道を一にする北上コースが示されています。JTWCのデータは軍事運用を前提としているためシビアな最大瞬間風速の予測に定評がありますが、今回の台風19号に対してもカテゴリー上位に匹敵する警戒レベルを発令しています。
さらに、中長期予測の精度が高いとされるヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の進路モデルを分析すると、太平洋高気圧の縁を回るようにして本州太平洋側へ急カーブを描くシナリオが濃厚です。気象庁、米軍JTWC、ECMWFの3者が揃って本州直撃コースを示唆している点は極めて危機的なサインであり、進路のブレが収束しつつある今、厳重な警戒態勢に入らなければなりません。