山陽道でなぜこれほどまでに大規模な事故が起きやすいのか、その原因と真相には道路構造上の明確な要因が存在します。特に知られているのが、広島県内の八本松トンネル(志和IC〜西条IC間)をはじめとする連続トンネル区間や、兵庫県から岡山県にかけて点在する山間部の起伏です。
過去に甚大な被害を出した八本松トンネル火災事故でも浮き彫りになったように、トンネル入口付近や下り坂から上り坂へと変わる「サグ部」では、無意識のうちに車の速度が低下します。そこへ過密ダイヤで走行する後続車が十分な車間距離を確保できていない場合、前方の減速に気付くのが遅れ、ブレーキが間に合わずに時速80〜100km近い速度での追突・多重衝突へと直結してしまいます。加えて、長距離ドライバーの疲労蓄積や漫然運転が重なることも、重大インシデントを引き起こす構造的な背景となっています。