難読漢字「叢」の正しい読み方と成り立ち|苗字や叢雲の意味まで完全網羅

難読漢字「叢」の正しい読み方と成り立ち|苗字や叢雲の意味まで完全網羅

難読漢字「叢」の正しい読み方と成り立ち|苗字や叢雲の意味まで完全網羅の概要と注目ポイントをわかりやすく整理しました。

漢字の構造を紐解くと、なぜ「草冠」ではなく「又」が部首に据えられているのかという疑問が生じます。古代文字の字形変遷をたどると、文字に込められた古代人の世界観が浮き彫りになります。

漢字学の大家である白川静氏の字説をはじめとする甲骨文字・金文の研究資料によると、「叢」の字形は複数の構成要素から成立しています。上部は「並んだ草木や器物」、中央には多くの物を手でつかみ取る動作を示す「取」、そして下部には「右手」を象徴する「又」が配置されています。

すなわち、もともとは「散らばっている草木や木片を手でひとつに寄せ集める行為」を具象化した会意文字でした。物が雑然と群がり集まる様子を表す動詞から派生し、次第に「草木が自然と密生している場所(=くさむら)」そのものを指す名詞へと意味の重心が移行した経緯があります。部首が植物由来の「艸部」ではなく手の動作を示す「又部」に分類される理由は、この「集める」という動態的意味が起源にあるためです。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。