非公開化後も舵取りを担う島田太郎社長は、東芝の強みである「フィジカル(製造・インフラ技術)」と「デジタル(データ・AI技術)」を融合させた事業モデルへの転換を強力に推し進めています。かつての総合電機路線から脱却し、収益性の高い中核事業へリソースを集中させる戦略です。
【現在の主要注力分野と改革の柱】
パワー半導体事業の構造改革:
ロームとの連携により、石川県や兵庫県を中心とする生産ラインの相互補完と効率化が進展しています。脱炭素化に伴い世界的に需要が旺盛なEV向けパワー半導体において、国内首位級の生産規模を確立し、世界市場でのシェア拡大を狙います。
エネルギー・社会インフラ事業の高度化:
カーボンニュートラル実現に向けた次世代蓄電池「SCiB」の拡販や、再生可能エネルギーの送配電制御システム、原子力発電所の安全対策など、参入障壁の高いインフラ分野での高収益化を図っています。
デジタル・データプラットフォームの収益化:
世界トップクラスの精度を誇る量子暗号通信や、工場・社会インフラの稼働データを解析して保全を最適化する産業用IoTプラットフォームの展開を加速させています。
さらに、グループ全体で重複していた間接部門の統合や人員配置の適正化を進め、営業利益率10%以上の達成を目指す強固な体質づくりが進行しています。