「男らしさ」や「女らしさ」という二元論に、KIINA.は明確に異を唱えてきた。メディアのインタビューや自身の言葉を通して一貫して伝えられているのは、身体的な性別や既存の記号にとらわれず、「自分自身をどう生きるか」という普遍的なテーマだ。
ジェンダーレスという言葉すら時に陳腐に思えるほど、KIINA.の表現は自由だ。ドレスを纏い、豊かなロングヘアをなびかせて高音を響かせる姿も、デニムで飾らない日常を過ごす姿も、すべて同一の生命体としての表現に過ぎない。「きよし」という過去の自分に感謝しながらも、心の内側にある純粋な美意識を「KIINA.」として具現化していく。その生き方は、既存のジェンダー観に違和感を抱えていた多くの人々に、計り知れない勇気を与えている。