ネット史上最大の流出事件「ケツ毛バーガー」の真実とは何だったのか。その引き金となったのは、P2P(ピア・ツー・ピア)技術を採用したファイル共有ソフト「Winny」と、そこに寄生した凶悪なコンピュータウイルスだった。
事の発端は、ある一般男性のパソコンがウイルスに感染したことにある。男性のローカルフォルダに保存されていたプライベートな写真や、個人的なやり取り、さらには身元を特定できる情報までが暗号化ネットワーク上に自動で転送された。流出した画像の中にあまりに衝撃的な構図のカットが含まれていたことから、ネットユーザーによって「ケツ毛バーガー流出事件」というセンセーショナルな名称が付けられ、瞬く間に拡散していった。
被害者のプライバシーは一瞬にして崩壊した。画像だけでなく、氏名、住所、勤務先、さらにはクレジットカード情報や家族の写真までがインターネット上に暴露されたのだ。一度ネットワークの海に放たれたデジタルデータは、物理的な消去が極めて困難である。被害者はデジタルタトゥーという消えない傷を負い、日常の平穏を根底から奪い去られた。