副鼻腔炎と蓄膿症は何が違う?長引く鼻水・顔面痛の正体と最新治療

副鼻腔炎と蓄膿症は何が違う?長引く鼻水・顔面痛の正体と最新治療

副鼻腔炎と蓄膿症は何が違う?長引く鼻水・顔面痛の正体と最新治療の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。

薬物療法を数カ月続けても改善せず、ポリープ(鼻茸)が鼻腔内に充満してしまう場合、単なる蓄膿症ではなく国の指定難病である「好酸球性副鼻腔炎(指定難病306)」を強く疑う必要があります。

好酸球性副鼻腔炎は、アレルギーに関与する白血球の一種「好酸球」が副鼻腔粘膜に過剰に集積する難治性の疾患です。成人発症の気管支喘息を合併しているケースが多く、ニカワ状の極めて粘稠な鼻水と、「初期から著しい嗅覚障害が現れる」という際立った特徴を持っています。厚労省の難病指定基準では、CT検査による陰影所見、多発性鼻茸の有無、末梢血中の好酸球割合、組織検査による好酸球浸潤の度合いなどをスコアリング(JESRECスコア)して重症度を判定します。重症と認められれば、高額な医療費助成の対象となります。

保存的治療で改善しない慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎に対しては、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)が標準治療として確立されています。鼻の穴から極細の内視鏡とマイクロデブリッダーなどの器具を挿入し、炎症を起こして塞がった骨の壁を取り除いて副鼻腔を一つの広い部屋に作り替える術式です。顔の表面に傷が残ることは一切ありません。

手術費用に関しては、健康保険3割負担の場合で片側約5万〜8万円、両側で10万〜15万円程度が一般的な目安となります(入院日数や麻酔形式により変動)。日帰りや1〜2泊の短期滞在手術を導入する施設も広がっています。また、月の自己負担上限額を定める高額療養費制度を利用することで、実際の窓口負担額を大幅に抑えることが可能です。近年では手術後に再発を繰り返す重症例に対し、デュピルマブなどの生物学的製剤(分子標的薬)による注射治療という新たな選択肢も定着しています。

山田 真由
著者

山田 真由

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