花男ファイナル興収77.5億の真相!少女漫画実写の頂点を徹底解剖

花男ファイナル興収77.5億の真相!少女漫画実写の頂点を徹底解剖

今注目を集めている 花男ファイナル興収77.5億の真相!少女漫画実写の頂点を徹底解剖について、多角的な視点をご紹介しています。

社会学的な観点から本作の興行収入77.5億円を読み解くと、2008年当時の日本社会が抱えていた閉塞感と、それに対する大衆の心理的欲求が見えてきます。

2008年は、秋にリーマンショックが起きるなど、非正規雇用の拡大や所得格差が社会問題として本格的に意識され始めた時期でした。そうした時代背景において、超富裕層の御曹司である道明寺司と、一般庶民の象徴である牧野つくしが、親の反対や幾多の経済的・身分的不条理を跳ね除けて結ばれるという筋立ては、観客にとって究極のカタルシス(感情の浄化)をもたらしました。

心理学における「代理補償」のメカニズムが働き、観客は不屈の雑草魂を持つ牧野つくしに自身を投影することで、日々の不安や息苦しさを晴らしていたと考えられます。格差を愛の力で突破し、堂々とハッピーエンドを勝ち取るヒロインの姿は、平成という時代の大衆が最も欲していた希望の象徴だったのです。

【プロの結論】今改めて観るべき人と物足りなさを感じる人の判断基準

公開から長い歳月が経った現在、配信サービス等で本作に触れる視聴者に向けて、客観的な視聴判断基準を提示します。

【鑑賞を強く推奨できる人】
・ドラマ版シーズン1および『リターンズ』を履修済みで、物語の完全な決着を体験したい人
・2000年代平成エンタメの放っていた圧倒的な熱量、王道シンデレラストーリーの多幸感を味わいたい人
・井上真央と松本潤をはじめとするキャスト陣の、奇跡的なアンサンブルと演技の呼吸を確認したい人

【やや慎重に検討すべき人】
・ドラマ版を一切観ておらず、予備知識なしで一本の独立した恋愛映画として観ようとしている人(人間関係の前提がドラマ版に依存しているため、感情移入が浅くなるリスクがあります)
・リアリズム重視の重厚な社会派ドラマや、ミニマムで繊細な日常系文芸作品を好む人

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。