ウェブ検索やSNS上で頻繁に見受けられる致命的な誤解が、「小籔千豊は吉本新喜劇を退団した」「吉本興業を辞めてフリーになった」という言説です。結論から言えば、これは完全な事実誤認です。
小籔が下りたのはあくまで「座長」という管理職・看板のポストであり、吉本興業に所属する新喜劇座員としての籍は保持されています。落語界で言えば「真打」として大座敷の責任者を務めていた大名跡が、後進に看板を譲り「相談役」や「特別出演枠」へと身を引いた状態に近いと言えます。
また、2022年2月には大ベテランの間寛平が「吉本新喜劇ゼネラルマネージャー(GM)」に就任しました。一部では「寛平GMの就任によって小籔が居場所を失ったのではないか」という穿った見方も囁かれましたが、実態は正反対です。間寛平GMの新体制移行に伴い、劇団全体のガバナンス改革が進む中で、小籔が前々から計画していた「50歳を区切りとした座長勇退」が極めて美しい形で合流したというのが業界関係者の一致した見解です。小籔は現在も間寛平GMと深い敬意で結ばれており、劇団の行く末を外側から温かく見守る強力なアドバイザーとして機能しています。