キンプリの分裂劇を巡っては、当時からSNSやタブロイド紙を中心に様々な憶測が乱れ飛びました。その代表格が「メンバー間の確執・不仲説」と「事務所上層部による圧力説」です。しかし、これらは現場の取材記録や関係者の証言を突き合わせることで、実態とは異なる誇張が含まれていたことが判明しています。
まず「不仲説」ですが、これは明確に否定されます。5人体制最後の出演となったバラエティ番組『King & Princeる。』のロケ現場や、ラストステージ直前までメンバー同士が肩を組み、冗談を言い合っていた姿は多くのスタッフに目撃されています。脱退後もプライベートでの連絡は途絶えておらず、永瀬廉が自身のトーク内で脱退組の活動に自然体で言及するなど、人間関係の破綻が原因でないことは明白です。
一方で、事務所上層部との「対話不全」に関しては、後に決定的な証言が飛び出しました。元事務所社長である藤島ジュリー景子氏の独白本『ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間』および『女性セブン』等の報道によると、当時の事務所首脳陣と平野紫耀らの間には、マネジメントをめぐる深刻なすれ違いが存在していました。平野らはグループの将来像や海外展開についてジュリー氏との直接面談を幾度も要請していたものの、多忙やすれ違いを理由に面談が設定されず、タレント側の不信感が限界点に達したと報じられています。
ジュリー氏側の主張としては「決して無視していたわけではなく、タイミングや体調の事情があった」という弁明がなされていますが、結果として「トップマネジメントと現場のトップクリエイターの間で健全な心理的バウンダリーが失われ、意思疎通が完全に崩壊していた」ことは紛れもない事実です。これが「この事務所に留まっていては夢を叶えられない」という脱退組の決断を決定づけた構造的要因でした。