ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが世に送り出した『ズートピア』は、現代のアニメーション映画産業におけるエポックメイキングな作品となった。監督のバイロン・ハワードらが挑んだのは、捕食者と被食者が共存するメガシティという壮大な実験場だ。
物語の核をなすジュディ・ホップスとニック・ワイルドの関係性は、典型的なバディ・アドベンチャーの枠組みを超えている。正義感に燃えるウサギの初の警察官と、世をすねたキツネの詐欺師。対極にある二人が織りなす化学反応は、偏見や無意識の差別という重厚なテーマを、娯楽作として鮮やかに昇華させた。