神社本庁の存在を語る上で欠かせないのが、その政治組織である神道政治連盟(神政連)との密接な関係だ。改憲論議や伝統的家族観の推進など、保守系政治家と結託した強力なロビー活動は、常に政教分離の観点から議論の的となってきた。
一部の会合で配布された差別的な内容を含む冊子が国会で追及されるなど、神政連の過激な政治的主張が神社全体のイメージを損ねているとの指摘は神職の間からも根強い。祈りの場であるべき神社が、特定の政治思想を喧伝する拠点と化していることへの反発である。
一方で、宗教法人を所管する文化庁の監督権限には限界がある。信教の自由を保障する日本国憲法の下では、明らかな法令違反がない限り教義や内部人事に国が介入することは極めて難しい。この法的な防波堤が、結果として組織の自浄作用を遅らせる温床になったとの見解もある。