医学・臨床心理学において、小児性愛(ペドフィリア)は「性嗜好障害(パラフィリア障害群)」の一つとして分類されます。アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)では、一般に思春期前(概ね13歳未満)の子どもに対する持続的かつ強い性的欲求や空想を抱き、それによって著しい苦痛や機能不全が生じているか、実際に行動に移した場合に診断されます。
重要なのは、特定の性的関心を持つこと自体と、実際に犯罪行為に及ぶことの間には行動の抑制力や倫理観、法意識の乖離が存在する点です。小児性愛者に見られる心理的特徴として、子どもの無力さや無邪気さを利用した支配欲求、罪悪感を薄めるための自己正当化(「子どもも喜んでいた」「指導の一環だった」など)が挙げられます。こうした認知の歪み(歪んだ信念)が、加害行為のハードルを下げる要因となっています。