ワインの質的変化と並んで生産者を揺さぶっているのが、EU全体で推進される厳格な脱炭素・環境規制だ。特にワイン業界に与えたインパクトが大きいのは、輸送時のCO2排出量を削減するための「重厚ボトルの制限」と「ガラス瓶の軽量化運動」である。
かつて高級ワインの象徴であったドッシリと重い瓶は姿を消しつつあり、サンセールの生産者たちも相次いで超軽量ガラス瓶への切り替えを行っている。さらに、一部のエントリークラスのボトルでは再利用可能な標準ボトル(リユース瓶)の運用実験が開始された。長距離輸送を伴う日本などのアジア市場への出荷においても、この軽量化は輸送コスト上昇を極力抑える防波堤として機能している。