ダブルエースとして競い合った2人の道が分かれた最初の大きな転機は、2015年8月の松井玲奈の卒業でした。豊田スタジアムで開催された卒業コンサートにおいて、玲奈は「役者として一歩を踏み出したい」という明確な目標を語り、アイドルとしての活動に自ら終止符を打ちました。この時、誰よりも大粒の涙を流し、ステージ上で玲奈に抱きついたのが松井珠理奈でした。
その後、グループの絶対的支柱としてSKE48を牽引し続けた珠理奈は、2018年の『AKB48世界選抜総選挙』で見事1位を獲得。しかし、極度のプレッシャーと体調不良による一時休養を経験するなど、激動の時期を過ごします。そして2021年4月、日本ガイシホールで開催された松井珠理奈の卒業コンサートをもって、彼女もまたグループを旅立ちました。
珠理奈の卒業ステージには、すでに女優として多忙を極めていた玲奈から心のこもったビデオメッセージが寄せられました。「珠理奈がいたから、私は前を向いて走り続けることができた」というメッセージは、かつてのダブルエースが共有した過酷な青春と、互いに対する偽らざる感謝を雄弁に物語る名場面としてファンの胸に深く刻まれています。