カネゴンの正体は、宇宙から飛来した侵略生物でも、太古の眠りから覚めた古代怪獣でもありません。その正体は、どこにでもいるごく普通の小学生である加根田金男(かねだ かねお)です。
1966年に放送された『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」において、金男は無類の小銭好きとして描かれます。貯金箱を振って小銭の擦れ合う「チャリン」という音を聞くことに無上の喜びを感じ、友人たちとの日常会話すら損得勘定で推し量る徹底した守銭奴気質でした。見かねた母親から「お金ばかり欲しがっていると、カネゴンという怪物になってしまうよ」と窘められていた金男ですが、その警告を迷信だと一蹴します。
運命が狂い始めたのは、工事現場で見つけた奇妙な「繭」を持ち帰った夜のことでした。小銭の音に反応して急速に巨大化する繭の内部に吸い込まれた金男は、翌朝目覚めると、全身が黄色くひび割れ、頭部が巨大ながま口財布の形状をした異形の怪獣「カネゴン」へと変貌を遂げていたのです。