ドラクエの生みの親であるゲームデザイナーの堀井雄二氏は、プレイヤーの手触りや感情の揺さぶりを何よりも大切にしてきた。サマルトリアの王子の捜索劇も、単に仲間を拾う作業に終わらせず、記憶に刻まれる体験へ変えようとした堀井氏ならではの人間味あふれるシナリオ展開が生み出した産物と言える。
さらに、キャラクターデザインを手掛けた巨匠・鳥山明氏のデザインが、このキャラクターに決定的な魅力を吹き込んだ。緑の服に身を包み、どこか憎めない愛嬌のある表情。鳥山氏が描く絶妙な親しみやすさがあったからこそ、あの身勝手とも取れるセリフが「生意気だがどこか許せてしまう仲間」という唯一無二の個性に昇華したのだ。