平安時代末期、白河上皇によって壮大な鳥羽離宮が営まれたこの地は、王朝文化の華やぎが凝縮された歴史的聖地だ。現代においても「方除け(方位除け)」のご利益を求めて、新築や転居、旅の安全を祈願する人々が全国各地から絶え間なく参拝に訪れている。
また、春と秋の良日には、王朝人の洗練された風流を今に伝える伝統行事「曲水の宴」が神苑の小川で開催される。平装束に身を包んだ歌人が、水面に浮かべられた盃が目の前を通り過ぎるまでに和歌を詠み上げる様子は、まるで平安絵巻の世界へそのまま迷い込んだかのような錯覚を覚えさせる。