Ankerを巡る議論の中で、特にITリテラシー層の間で囁かれるのが「バックドア疑惑(情報漏洩リスク)」です。「中国メーカーである以上、接続したスマートフォンからデータを抜き取られているのではないか」という懸念ですが、これには技術的な切り分けが必要です。
一般的なモバイルバッテリーや急速充電器、USB充電ケーブルといった製品は、純粋な「電力供給(給電)」を行うハードウェアであり、データを保存するストレージや外部と通信するモデムを内蔵していません。したがって、純粋な電源製品から個人情報や通信ログが外部サーバーへ送信されることは物理的にあり得ないというのが技術的な結論です。
一方で、ネットワークに接続する同社傘下のスマートホームカメラ(Eufy)やオーディオ機器(Soundcore)の専用アプリ等においては、利用規約やクラウドストレージの運用方針について過去にセキュリティ専門家から指摘を受けた事例があります。Anker側は即座に暗号化プロトコルの強化やプライバシーポリシーの改定を行い、セキュリティ基準を厳格化しました。電源機器とスマートIoT機器の性質を混同せず、正しくリスクを評価することが賢明な消費者としての第一歩です。