改札口を抜けると、薄暗いコンクリートの質感が残る高架下空間が広がります。駅舎のレトロな佇まいは、近代化された大阪梅田駅周辺とは対照的な「昭和のエアポケット」として、クリエイターやレトロ建築ファンの熱い支持を集めてきました。
中津の高架下やその周辺路地には、長屋や古民家をリノベーションした個性的な隠れ家カフェ、自家焙煎コーヒーショップ、アートギャラリーが点在しています。特にスパイスカレーの激戦区としても知られ、府内外からカレーマニアが訪れる行列人気店が複数軒を連ねています。昔ながらの立ち飲み屋や大衆食堂と、若手オーナーによるカルチャー発信拠点が共存する独自のストリートカルチャーがこの街の真骨頂です。
現在、中津駅周辺は大きな変革のうねりの中にあります。駅の南側に広がる「グラングリーン大阪(うめきた2期地区)」の全面開業に伴い、最先端の都市公園や複合施設へのアクセス性が飛躍的に向上しました。かつて下町情緒一辺倒だった街並みには高層タワーマンションの建設が進み、阪急電鉄による高架下耐震補強工事や空間の再編も段階的に進められています。