エレベーターと階段を行き来する人の流れを追うと、各フロアが持つ明確なコンセプトと綿密な商品構成が見えてくる。1階のオープンな雰囲気に始まり、階を上がるごとに専門性と嗜好性が深まっていくグラデーション構造は、利用者に自然な探索体験を提供する。迷路のような陳列棚でありながら、照明設計や通路幅には細やかな配慮が行き届いている。
初心者やカップルが気軽に立ち寄れるフロアから、マニアックな探求に応える上層階まで、空間の分離が実に見ごとだ。各フロアに配置されたPOPや解説は多言語化が進み、商品知識がない訪問者でも理解を深められるよう工夫されている。モノを売るだけでなく、カルチャーの「ガイド役」としての機能を果たしている点が、ロングセラー店舗たる所以だろう。