日本中に激震が走ったのは、2013年8月22日午前7時前のことでした。東京都新宿区西新宿6丁目にある28階建て高層マンションの敷地内専用通路で、女性が血を流して倒れているのが発見されます。通行人からの110番通報を受け、救急隊が駆けつけたものの心肺停止状態で搬送され、間もなく死亡が確認されました。
遺体の身元は歌手の藤圭子さん(本名・阿部純子、没年月日:2013年8月22日、享年62歳)。現場となったマンションの13階にあった知人男性宅のベランダには、藤さんの履いていたスリッパが揃えて残されており、争った形跡や第三者が侵入した痕跡が一切なかったことから、警視庁新宿署は高層階からの飛び降りによる自死と断定しました。
当時同居していた知人男性は警察の調べに対し、「前夜は普通に会話をして就寝した。朝起きたらいなくなっていた」と証言しており、突発的な行動であったことが伺えます。昭和を代表するトップスターのあまりにも唐突で衝撃的な最期の経緯は、列島を深い悲嘆と混乱に包み込みました。