このフレーズを日本中に定着させた元ネタは、1962年(昭和37年)から1968年(昭和43年)にかけて朝日放送(ABC)制作・TBS系列で日曜夕方に放送された公開生コメディ時代劇『てなもんや三度笠』です。
主演を務めたのは、後に『必殺シリーズ』の中村主水役などで国民的俳優となる故・藤田まこと氏。旅鴉の「あんかけの時次郎」に扮する藤田氏と、怪優・白木みのる氏が演じる小坊主「珍念」の凸凹コンビが東海道を西へ東へ旅しながら巻き起こすドタバタ劇は、瞬く間に全国のお茶の間を虜にしました。その人気は凄まじく、最高視聴率は関西地区で64.8%、関東地区でも39.9%という驚異的な数値を記録しています。
この大ヒット番組のオープニングで、毎週欠かさず披露されたのが以下のやり取りでした。敵の刺客をあっという間に返り討ちにした時次郎(藤田まこと)が、カメラ目線で懐から四角いクラッカーを取り出し、誇らしげにこう叫ぶのです。
「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー!」
この演出こそが、テレビ史に燦然と輝く「インフォマーシャル(生コマーシャル)」の原点でした。当時の一社提供スポンサーであった前田製菓の知名度を一気に全国区へと押し上げる決定打となったのです。