普通車のリア左側に施されている封印は、盗難ナンバーの不正付け替えや車両の偽装、車台番号と標識の不一致を防ぐための国家的な証印です。この封印を外すこと自体は、適切な場所で行う限り物理的には自力で可能です。ただし、作業には明確なノウハウと工具の選定が求められます。
現場で最も標準的に行われているのが、普通車の封印破り方とマイナスドライバーを用いた貫通手法です。封印のキャップ部分は薄いアルミニウム合金で作られており、中央部にマイナスドライバーの先端を垂直に当て、グリップ後部を手や小さなハンマーで軽く叩くことで比較的容易に穴を開けることができます。
穴が開いたら、ドライバーをテコの原理でグリグリとこじ広げ、内部に隠れているボルトの頭部を完全に露出させます。ボルト頭が見えたら、隙間からプラスドライバーや10mmのラチェットレンチを差し込み、通常通り反時計回りに回して取り外すのが一連の流れです。アルミの破片がボルトの溝に詰まりやすいため、先端の細いドライバーやピンセットで異物を取り除きながら作業するのがスムーズに外すコツです。
ここで極めて重要なのが、リアナンバープレート封印の違法性と理由の真相です。道路運送車両法第11条第1項には、登録自動車の所有者は国土交通大臣または委託を受けた者の封印を受けなければならない旨が明記されています。さらに同法第11条第4項により、「何人も、封印の取付けをした後においては、これを滅失させ、き損させ、又は取り外してはならない」と厳格に規定されています(整備や抹消など法的に認められた正当事由がある場合を除く)。
「自宅の駐車場で封印をマイナスドライバーでこじ開け、新しいプレートをつけてそのまま陸運局へ走る」という行為は、無封印運行(道路運送車両法違反)に該当します。これに抵触した場合、同法第108条に基づき6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金という重い刑事罰が科されるほか、道路交通法上も「公安委員会遵守事項違反」や整備不良等で減点対象(違反点数2点など)となります。封印を外して自走できるのは、管轄の運輸支局敷地内に車両を持ち込んだ後、あるいは仮ナンバー(臨時運行許可)を正当に取得しているケースに限られるという大原則を絶対に忘れてはなりません。