SNSや大手知恵袋などのネットコミュニティを調査すると、「夏にスエード靴を履いている男性を見ると暑苦しく感じる」「季節感を間違えているのではないか」といったネガティブな意見が一部で見受けられます。こうしたスエード靴の季節感に対するネットの反応の大半は、肉厚な裏地(ライニング)が張られた秋冬用の重厚なブーツや、濃密なダークトーンの靴をイメージしていることに起因しています。
しかし、近年のメンズシューズ市場で主流となっているサマースエードは、毛足を極限まで短く刈り込んだキメの細かいカーフやゴートスキン(山羊革)を採用し、裏地を省いた「アンライニング仕立て」が標準です。一枚革ならではのしなやかな足馴染みと軽さがあり、実際の着用感は一般的なスムースレザーのドレスシューズよりも格段に涼しく設計されています。スエード靴が夏におかしいと言われる理由は単なる視覚的先入観に過ぎず、仕様と色選びさえ間違えなければ、むしろ盛夏にこそ映える洗練された選択肢となります。