東陽町ラーメンのランチ事情は、正午を合図に苛烈を極めます。12時05分を過ぎると各オフィスビルから一斉に人が吐き出され、主要店の前には瞬く間に10人以上の列が形成されます。限られた休憩時間内で確実に美味しい一杯にありつくためには、11時30分までの入店、あるいは13時30分以降へのタイムシフトが鉄則となります。
一方で見過ごせないのが、東陽町ラーメンの深夜営業を支える店舗の存在です。その代表格が「武道家 心 東陽町」です。深夜時間帯になっても赤く染まる店内に吸い込まれるサラリーマンの姿が絶えません。深夜に提供される超濃厚な豚骨醤油スープと炊きたてのライスは、残業後の身体に染み渡る背徳の味として、確固たる支持層を築き上げています。静まり返ったビジネス街の中で、深夜まで力強い湯気を上げ続ける店舗の存在は、夜遅くまで働く都市生活者にとってのセーフティネットとしても機能しています。