相模大野のミスド空白問題を俯瞰した際、多くの人が見落としている地理的・経営的な盲点があります。それは、「相模大野駅自体にはないものの、分岐する全方向の隣駅すべてにミスドが配置されている」という事実です。
小田原線の上り側には町田ショップ、下り側には小田急相模原ショップ、そして江ノ島線側には中央林間ショップが鎮座しています。地図上で相模大野駅を中心にしてプロットすると、半径2〜3キロ圏内の隣接駅にまるで包囲網を敷くかのように店舗が展開されていることが分かります。
チェーンストア理論において、自社店舗同士の売上食い合い(カニバリゼーション)を避ける配置基準が存在します。相模大野駅は乗り換え拠点であると同時に、乗換客の多くが町田や中央林間を経由して都心や横浜方面へ流れる動線上にあります。ダスキン側から見れば、隣接する各駅で利用者の需要をすでに広域的にキャッチできているため、家賃水準の高い相模大野駅前に高リスクを冒してまで大型直営店舗を急いで再出店させる優先順位が上がりにくいという、経営合理性の冷徹な裏返しでもあります。