どれほど事前の対策を講じても、ハプニングを完全に制御することは不可能でした。伝説として語り継がれる「神回」の数々は、予定調和を嫌う生放送の魔物が引き起こしたものです。
代表的な放送事故ハプニングとして、熱湯風呂の突沸的な湯気で衝立が倒れそうになった局面や、タレントがパニックを起こしてバスタオルを取り落としかけた瞬間がありました。その際、卓越した反射神経で画面を制禦したのがたけし軍団の面々です。
ダンカン、井手らっきょ、つまみ枝豆といった軍団員たちは、ただ悪ふざけに加担していたわけではありません。危険が迫った際には自らの身体を張ってカメラの前に割り込み、笑いに変えながら物理的なブラインドとなる「防波堤」の役割を担っていました。下品と紙一重の過激さでありながら大事故に至らなかった背景には、軍団員たちの高度な職人芸とチームワークが存在していました。