解散後の二人は、一切群れることなく己の選んだ道を突き進みました。矢沢永吉は「成りあがり」の精神を掲げ、日本武道館最多公演記録を更新し続けるなど、名実ともに伝説の昭和ロックスターとしての地位を不動のものにしました。自らの音楽著作権を管理し、スタジアムツアーを成功させるなど、日本の音楽ビジネスそのものを変革していったのです。
一方の岩城滉一は、映画『爆発!暴走族』シリーズでの主演を皮切りに、倉本聰脚本の名作ドラマ『北の国から』で草太兄ちゃん役を好演。ワイルドな色気と繊細な人間味を兼ね備えた唯一無二の実力派俳優として、確固たる地位を確立しました。後年見せたモータースポーツへの情熱や、飾らないライフスタイルも大衆の憧憬を集め続けています。
活動ジャンルが完全に分かれたことで、二人が公の場で交わる機会は極端に減少しました。しかし、それは反目し合っていたからではなく、互いがそれぞれの頂点を目指していたからこその結果です。安易な馴れ合いを好まない二人の生き様そのものが、無言のまま互いの背中を意識させ合っていたことは間違いありません。