事件後、長野地方検察庁は青木被告の精神状態を詳細に調べるため、長期間にわたる鑑定留置(精神鑑定)を実施しました。重大犯罪の裁判において、被告が犯行当時に物事の善悪を判断し、それに基づいて行動を制御する能力(責任能力)を有していたかが最大の論点となるためです。
専門医による精神鑑定の結果、被告には強い被害妄想などの精神的傾向が認められたものの、計画的な銃の準備や逃走、立てこもり時の行動パターンなどから、「善悪を判断して行動する刑事責任能力は十分に問える」と判断されました。検察側はこの鑑定結果を踏まえ、被告を殺人や銃刀法違反などの罪で正式に起訴しました。
裁判員裁判に向けた公判前整理手続では、弁護側が心神喪失または心神耗弱による無罪・減刑を主張する可能性を視野に、責任能力の程度が徹底的に審理されています。法廷で被告が何を語り、司法がどのような量刑を下すのか、遺族と世間が注視しています。
被告の父親は事件当夜、自身の自宅が凶行の舞台となり多くの命が奪われた責任を重く受け止め、事件直後に市議会議長を辞職し、議員辞職届を提出しました。地域社会を代表する立場から一転、家族の凶行により深い苦悩と謝罪の念を背負い続ける日々を余儀なくされています。