高校時代の升野英知を語る上で欠かせないのが、3年間所属した野球部でのエピソードです。ポジションはキャッチャーを務めており、体格的には小柄ながら俊敏さと度胸を買われて過酷な練習に耐え抜いていました。
しかし、当時の野球部は技術指導以前に「絶対的な縦社会と理不尽な掟」に支配されていました。先輩の理不尽な命令や不可解なルールは日常茶飯事で、理不尽に怒鳴られることや、何時間も直立不動を強いられるような軍隊さながらの規律が敷かれていたといいます。テレビ番組等でも披露される代表的なエピソードには、以下のようなものがあります。
理不尽に耐え抜く中で、彼は「なぜ先輩はこんな無意味なルールを課すのか」「人は権力を持つとどう行動するのか」を冷静に客観視する癖がついたと語っています。怒りや絶望をぶつけるのではなく、頭の中でシチュエーションを脱構築して面白がるという防衛本能こそが、後のバカリズム特有の「システムを解剖するような笑い」の土台となったのです。