『いだてん』を語る上で避けて通れないのが、リアルタイム放送時の視聴率データです。初回視聴率は15.5%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)でスタートしたものの徐々に数字を落とし、第6回で早くも1桁台へ突入。全47回の期間平均視聴率は8.2%と、当時の大河ドラマ歴代最低記録を更新しました。
この結果を受けてネット上では「話数削減で打ち切りか」という噂が飛び交いましたが、打ち切りの事実は一切ありません。当初の計画通り全47回が完走されています。
低視聴率に陥った最大の要因は、従来の大河ドラマ視聴層(シニア層)が親しんできた「武将や偉人の一代記」というフォーマットから大きく逸脱していた点にあります。主人公が2人(リレー形式)であること、時代が激しく前後すること、スピーディーな会話劇とテンポ感が、日曜夜8時のテレビの前でゆったり鑑賞する層に定着しづらかったのです。
しかし、録画再生率(タイムシフト視聴率)やNHKプラスなどの見逃し配信では極めて高い数値を記録。第57回ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞を受賞するなど、メディア・批評界からの評価は当時から極めて高いものでした。