手術が無事に成功した後も、彼女を待ち受けていたのは激しい副作用を伴う抗がん剤治療でした。髪の毛が抜け落ちていく現実を前に、女性としてのアイデンティティが崩れ去るような絶望感を味わったと明かしています。激しい嘔気や全身の倦怠感、関節痛、手足の痺れといった身体的苦痛に加え、「なぜ自分が」という精神的な葛藤が長く続きました。
そうした過酷な日々のなかで、彼女を支えたのは家族の献身的な看病と、ファンからの温かい激励メッセージでした。2014年に上梓した自叙伝『Re Start 〜完璧じゃなくても生きていく〜』の中では、闘病中の生々しい感情の揺らぎが率直に綴られています。
「病気になったことで失ったものはあまりに大きかったけれど、人の温もりや命の尊さに本当の意味で気づくことができた」――手記の中で語られたこの言葉は、同じ病に苦しむ多くのサバイバーや同世代の読者に深い感銘と勇気を与えました。