PESの告白の中で最も波紋を広げたのが、長年の「いじめ疑惑」と「ハラスメント」に関する言及でした。PESはファンからのコメントに返信する形で、「20年に渡るパシリ、いじめ、ハラスメントに耐えてきた」という旨の吐露を行いました。この発言により、リップスライムPESいじめ疑惑は瞬く間にネットニュースのトップを独占することになります。
小学校・中学校時代からの幼馴染や地元の遊び仲間という「絆」を看板にしてきたRIP SLYMEにおいて、なぜこのような歪みが生じてしまったのか。その深層には、学生時代の上下関係や力関係が、プロのビジネス組織になった後も解消されずに持ち越されていたという構造的欠陥がありました。
特にグループを牽引するフロントマンであったRYO-ZとPESの関係においては、音楽制作現場でのプレッシャーと主導権争い、そしてグループ内のパワーバランスが複雑に絡み合っていたと証言されています。メロディラインやサビのフックなど、グループのヒット曲の多くを実質的にクリエイトしていたPESに対し、グループの広報的リーダーであったRYO-Zらとの間で、敬意の欠如や心理的摩擦が日常化していたとされます。
PESは後に「彼らに対しては恐怖心しかない」「会って話そうとしてもまともな対話が成立しなかった」と語っており、リップスライム不仲の真相は、一時的な喧嘩などではなく、長年の精神的摩耗によって修復不能なレベルまで達していたことが浮き彫りになっています。