仕上がりを劇的に変える第一歩は、包丁を入れる段階からの丁寧な下準備です。中華の名店シェフが実践する空芯菜の下処理と切り方には、理にかなったルールがあります。
まず水洗いした後は、サラダスピナーなどを活用して徹底的に水気を拭き取ることが前提となります。水滴が残ったまま油に入れると油温が一気に下がり、蒸し煮状態になってシャキシャキ感が失われるためです。根元の硬い部分を1cmほど切り落としたら、茎は4〜5cmの長さに、葉はざく切りにし、必ず「茎のボウル」と「葉のボウル」に分けておきます。
ここで登場するのが、料理人が現場で使う空芯菜炒めのプロの技です。切った空芯菜全体に、加熱前の段階で小さじ1杯程度のサラダ油を軽く絡めておきます。このひと手間で野菜の表面に油膜が形成され、炒めた際の細胞破壊と水分の蒸発を防ぎ、空気との接触を遮断して黒くならない鮮やかなエメラルドグリーンを維持できるのです。