PayPayの上場時期をめぐっては、親会社であるソフトバンク株式会社の宮川潤一社長が公式の決算説明会において「準備は着々と進めており、いつでも市場に出せる状態にある」と幾度となく言及してきました。市場関係者の間では、マクロ経済環境と金利動向を見極めた上での上場申請が秒読み段階に入っているとの見方が大勢を占めています。
かつて巨額の還元キャンペーンによって年間数百億円規模の先行投資(赤字)を計上していたフェーズは完全に過去のものとなりました。決済取扱高の持続的な拡大に加え、加盟店手数料の安定化、さらには「PayPayあと払い(現・PayPayカード決済)」や銀行・証券・保険を包含する金融プラットフォームビジネスへの転換が結実し、連結EBITDAの黒字化から純損益ベースでの安定的な利益計上へとステージを移行させています。
上場に踏み切る最大の理由は、ソフトバンクグループ全体における資本効率の最適化と、グローバル展開を見据えた大規模な資金調達余力の確保です。決済アプリ単体から「生活密着型金融スーパーアプリ」へと脱皮を図るPayPayにとって、独自の資本調達手段を手に入れることは次なる成長フェーズへの必須条件となっています。