ネット上の情報やSNSのタイムラインを見ていると、ホラー映画に関して定着してしまったいくつかの「思い込み」が見受けられます。後悔しない週末映画選びのために、代表的な3つの誤解を正しておきましょう。
1つ目は、「上映スケジュールの回数が少ない作品は面白くない」という誤解です。シネコンの興行システム上、大規模プロモーションを展開するファミリー向け大作にスクリーンが優先配分されるため、単館系発信の極上ホラーは1日1〜2回、しかも夜間帯のみに限定されるケースが多々あります。実際、興行収入ランキングのトップ10圏外であっても、観客満足度(ミニシアターランキングや独立系レビュー)で90点超えを叩き出している傑作は隠れた小規模上映作品の中にこそ潜んでいます。
2つ目は、「実話元ネタと謳う作品は100%事実である」という先入観です。映画の冒頭で「Based on True Events(実話に基づく)」と表示される作品であっても、法的記録に残る事件をベースにしているのは全体の骨組み(約20〜30%程度)であり、怪異の具現化やクライマックスの展開はドラマツルギーとして劇的に脚色されているのが通例です。「どこまでが現実の事件で、どこからが演出の嘘なのか」という境界線の揺らぎを推理することこそが、大人のホラー映画鑑賞の醍醐味と言えます。