多くのゴルファーが口を揃えて語る「朝霧の難しさ」の正体は、ハザードの配置以上に富士山からの強烈な芝目にあります。富士山の威容を間近に望むロケーションゆえに、山頂から吹き降ろす風と根を張る芝の方向性がグリーンの転がりに劇的な影響を与えます。
肉眼では明らかな「上り傾斜」に見えるラインであっても、富士山を背にしている場合は強い順目となり、想像を絶するスピードでボールが加速します。逆に、下り傾斜に見えても富士山に向かって打つラインは重い逆目となり、カップ手前で急ブレーキがかかります。この「目の錯覚(オプティカル・イリュージョン)」がパッティングの距離感を完全に狂わせ、3パットや4パットを頻発させる要因となっています。
フェアウェイ自体は全体的にフラットかつワイドに設計されており、ティーショットでのプレッシャーは比較的少なめです。しかし、グリーンを狙うセカンドショット以降でピンの奥につけてしまうと、下りの強烈な順目パットを残すことになり、スコアメイクは一気に厳しさを増します。「常にピンの手前、富士山に向かって打つ上りのラインを残す」ことこそが、決定的な攻略の鉄則です。