平日の夕方、JR新大阪駅の3階コンコースに足を運ぶと、中央口店の前には最後尾のプラカードを掲げた誘導スタッフと、旅行鞄を引いた数十人の列が視界に飛び込んできます。SNS上でも「新幹線の時間に間に合わなくなるかと思った」「鐘の音を聞くたびに焦る」といったリアルタイムの投稿が散見されます。
現場を観察すると、行列には「焼きたてをその場で詰めてもらう列」と「すでに粗熱を取って箱詰めされた列(あらかじめ焼き)」の2系統が存在することが分かります。観光客の多くは無意識に最も長い「焼きたて列」に並びがちですが、実はこの2つの列の進み具合には決定的な差があります。
なんば本店においても、1階の店頭販売スペースは戎橋筋商店街の通行人を巻き込んで常に活況を呈しています。しかし、2階のサロン「陸カフェROOM」で提供される超焼きたてチーズケーキセットを予約して店内で味わう旅行者は、行列の喧騒をよそに優雅なカフェタイムを過ごしています。買い方の導線を把握しているかどうかで、旅のタイムパフォーマンスは劇的に変わるのです。