中村昌枝氏(旧姓:河西昌枝)の功績や人柄が改めてスポットライトを浴びている背景には、現代スポーツ界における「指導法のパラダイムシフト」と「女性アスリートのキャリア形成」という2つの大きな社会的関心があります。かつて「鬼の大松」と呼ばれた大松博文監督の過酷な練習に耐え抜いたエピソードが知られますが、実際の現場では主将である中村氏が大松監督と選手たちの間を取り持つバッファー(調整役)として機能し、チームの心理的安全性を支えていた事実が、近年のスポーツ心理学の観点から再注目されているのです。
また、国際大会での日本代表の戦いぶりがメディアで報じられるたびに、「伝説のキャプテンシー」の原点として中村昌枝氏の残した言葉やリーダーシップ論が引き合いに出されています。2013年10月に80歳で惜しまれつつ逝去された後も、その精神的支柱としての存在感は薄れるどころか、歴史的レジェンドとして盤石な評価を確立しています。