名作の数々を観察すると、キャラクターデザインにおける記号化の妙が浮き彫りになる。『シンデレラ』なら品格ある夜会巻きのアップヘアとカチューシャ、そして首元のチョーカーだ。この3点さえ正確に配置すれば、たとえ目鼻立ちをシンプルにデフォルメしてもシンデレラ以外の何者にも見えなくなる。
対照的に『塔の上のラプンツェル』では、圧倒的なボリュームを誇る三つ編みと散りばめられた小花、そして好奇心に満ちた大きな丸い瞳がアイコンとなる。特徴的なシルエットの輪郭さえ掴めば、複雑な作画テクニックを駆使しなくても、キャラクターの個性は鮮烈に浮かび上がる。