高速道路を走る車両の多くに、レベル3相当の高度な運転支援システムや自動運転機能が搭載されるようになった2026年。車間距離を適正に保つ自動制御は、理論上、渋滞を予防するはずだった。
だが現実の交通流は甘くない。車間距離を広めに取る自動運転車の前に、手動運転の車が強引に割り込む。すると安全装置が作動して自動運転車が急減速。そのブレーキが後続車へと波及し、小さな減速の波(微波)が後ろに行くほど巨大な渋滞へと増幅する。機械の正確さと人間の不確実な挙動が混在する過渡期だからこそ起きる、現代的な摩擦と言える。