長年にわたり野生クマの行動パターンを分析してきたクマ生態研究専門家は、遭遇時の第一動作が生存率を左右すると指摘する。「クマと目が合った瞬間、背中を見せて逃げ出すことだけは絶対に避けてほしい」と専門家は強調する。クマは走って逃げるものを追う本能的な習性を持っており、人間の走速では100%追いつかれるためだ。
視線を外さず、声を出さずにゆっくりと後退する。もし襲いかかられた場合は、うつ伏せになり、両手を首の後ろで組んで首動脈と頭部を死守する「クアッド・ポーズ(防御姿勢)」をとる。これが、命を繋ぎ止めた生還者たちに共通する唯一無二の防衛行動である。