真鍋氏の指導者としての真骨頂は、何と言っても主将・古賀紗理那を中心として作り上げたチームビルディングにある。パリオリンピック2024プロジェクトにおいて、彼は徹底した「IDバレー(データ重視)」と「個の自主性」を融合させた。世界の高高さに対抗するため、コート上の全員がミリ単位でポジションを修正する戦術は、当時の火の鳥NIPPONに強烈な競争力をもたらした。
関係者の評価は極めて高い。単にデータを押し付けるのではなく、選手一人ひとりの心理状態を見抜き、土壇場で個人のポテンシャルを最大化させる人間力。世界最高峰の舞台で戦い抜いた古賀をはじめとする主力選手たちが寄せる信頼は、代表退任後の今なお色あせていない。彼が植え付けた「世界と戦うメンタリティ」は、現在の日本女子バレーの血肉となって流れている。