大会の権威を揺るぎないものにした最大の転換点は、THE W 審査員歴代まとめを辿ると明らかなように、2019年の第3回大会以降に進められた審査員の大改革です。一般審査員を全廃し、日本の第一線で活躍するプロの漫才師・コント師・放送作家のみで構成されるシステムへと舵を切りました。
審査員席に座った顔ぶれは実に豪華です。清水ミチコ、田中卓志(アンガールズ)、哲夫(笑い飯)、塚地武雅(ドランクドラゴン)、友近、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、川島明(麒麟)など、賞レースの王座を経験した猛者や、コント・ものまねの頂点を極めた職人たちが名を連ねてきました。
彼らが審査に加わったことで、採点後の講評は劇的に変化しました。単に「面白かった」と述べるのではなく、「2本目のコントで伏線回収のタイミングが早すぎた」「ツッコミの声のトーンがボケの感情を邪魔していた」「漫才のツカミから本題に入るまでの秒数が完璧だった」といった、演者の喉元に刃を突きつけるような技術的解説がリアルタイムで繰り広げられるようになったのです。この講評の深さこそが視聴者に緊張感を与え、大会を正統派の競技場へと押し上げました。