ステーキを焼いた後のフライパンには、肉の脂とともに凝縮されたタンパク質の旨味(シュック / Suc)が焼き付いています。これをそのまま洗い流すのは最大の損失です。フランス料理の技法である「デグラッセ(鍋肌の旨味を液体で溶かす)」を活用した、王道の人気ステーキソースレシピを紹介します。
肉を取り出してホイルに包んだ直後、フライパンに残った余分な焦げ脂のみをキッチンペーパーで軽く拭き取ります。フライパンを中火にかけ、以下の調味料を順に投入します。
- 赤ワイン:大さじ2(強火でアルコールを完全に飛ばし、鍋肌の旨味を木べらでこそぎ落とす)
- 醤油:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- すりおろしニンニク:小さじ1/2
- アルミホイル内に溜まった肉汁:全量(※最も重要なエッセンス)
調味料が半量程度になるまで軽く煮詰めたら火を止め、仕上げに「冷たい有塩バター5g」を加えて余熱で素早くフライパンを揺すりながら溶かし込みます(モンテ・オ・ブール)。バターの乳化作用によってソースにとろみと深いコクが生まれ、名門ステーキハウスに匹敵する極上ソースが瞬時に完成します。