ターンバックルには先端金具の形状や本体の構造によって多彩なバリエーションが存在します。用途や要求強度に応じた適切な選択が、施工の安全性と耐久性を大きく左右します。
代表的な先端形状の特徴は以下の通りです。
- フック型(Hook):先端がフック状になっており、丸環やチェーンにワンタッチで引っ掛けられます。設営や取り外しが極めて容易な反面、振動や突風でたるみが生じた際に外れるリスクがあるため、仮設用途や脱落防止ラッチ付きの製品に限定するのが基本です。
- アイ型(Eye):先端がリング状(閉じた円形)になっており、シャックルやボルトを貫通させて固定します。一度連結すれば外れる心配がなく、長期常設の構造物や安全性が求められる箇所に適しています。
- オーフ/ジョー型(Jaw/Fork):先端がコの字型のクレビス(二股)になっており、専用のピンと割りピンで相手部材をガッチリ挟み込んで連結します。アイ型以上に強固な連結強度を誇り、船舶用リギングや高荷重がかかる工業設備で標準採用されます。
また、本体フレームの構造にも種類があります。ネジの噛み合い状況が目視で確認しやすく調整しやすい枠式ターンバックルが一般建築やDIYで広く普及している一方、ネジ部がパイプで覆われて外観が美しく防塵性に優れたパイプ式ターンバックルは、ヨットの手すりやインテリアワイヤー等に重用されます。さらに、耐震補強の筋交いとして使用される建築用ターンバックル(ブレース)は、JIS A 5540などの厳格な建築構造規格に基づき、地震時の引張耐力に耐えうる特殊鋼で作られています。